Seminar

バイオ基盤技術を活用したヘルスケア産業支援事業

「クライオ電子顕微鏡の測定原理と応用」の開催

講演タイトル
第一部 Cryo FIB-SEMの原理と応用事例
第二部 クライオ電子顕微鏡の試験事例、試料調製とデータ解析

講演者名
第一部 サーモフィッシャーサイエンティフィック 日本エフイー・アイ株式会社 山本 恵理 氏
第二部 兵庫県立大学 大学院理学研究科 宮澤 淳夫 氏

講演内容
第一部
FIB(Focused Ion Beam)は集束したイオンビームを試料に照射し、特定位置の加工および観察を行う装置である。さらにSEM(Scanning Electron Microscope)を同時搭載したFIB-SEMは、より高い分解能での観察を加工と同時に行えるのが特徴である。現在、FIB-SEMを用いた断面加工および観察は様々な分野において幅広く利用されている。 液体試料やイオンビームによるダメージを受けやすいソフトマテリアル等の観察、加工は大変困難であったが、電子顕微鏡内部を冷却することで試料を凍結したまま観察・加工が可能となるCryo FIB-SEMが開発され近年需要が増加している。これにより、液体試料や水分を多く含む試料の断面観察やダメージを軽減した加工に成功している。
本講演では、Cryo FIB-SEMの原理・特徴を応用事例とともに紹介する。
第二部
クライオ電子顕微鏡法により、これまで一般的な電子顕微鏡で観察することが困難であったエマルションやインクなど、水や有機溶媒を含む液状試料の観察を行ってきた。液状試料を急速凍結して凍結試料を作製し、電子線照射ダメージを抑えた観察を行うことにより、生物系・材料系を問わず様々な試料の解析が可能となる。氷包埋または超薄切した凍結試料はクライオ透過電子顕微鏡で、凍結割断または凍結切削により面出しした凍結試料はクライオ走査電子顕微鏡で観察する。これらの手法は、化学固定や脱水・乾燥などの試料調製により失われてしまう可溶性物質を保持したまま、液状試料の本来の微細構造を解析できることから、今後、幅広い研究分野への応用が期待される。

開催概要

開催日時
2023年2月20日(月)  第一部 13:30-14:50 第二部 15:00-16:15
参加費
無料(事前申込制)
申込締切
2023年2月16日(木)
申込方法
本ページより申込(本ページ下部参照ください
会場
オンライン
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